365日グルメ短歌を詠んでいるむらむらです。
ダイエットに成功して以来グルメにハマり、その後、グルメ好きが高じてグルメ短歌をはじめました。
短歌は全くの初心者ですが半年継続しています。
本記事では、短歌初心者やこれから詠んでみようという方を対象に、短歌ができる人っぽくなるリズムを感じる作り方をお伝えします。

リズムとは?
そもそもリズムとは、周期的な動きや進行の調子で、律動と訳されます。
歌や楽曲にはリズムがあります。
歌の一部である短歌も同様です。
五・七・五・七・七に吟じているだけと思われる方が多いのではないでしょうか。
実は、短歌は、句切れとことばの組み合わせで、無限のリズムを作ることができるのです。
句切れとは?
短歌には句切れ(くぎれ)というものがあります。
句切れとは、文としての切れ目を指します。
短歌は「五・七・五・七・七」で5つの句から構成されています。
最初の句から順番に、初句、二句、三句、四句、結句といいます。
それぞれの句で文が切れていれば、初句切れ、二句切れ、三句切れ、四句切れといいます。
ただし、結句切れとは言わず、句切れなしと言います。
とにかく、それぞれの句で文が切れてたら、ホニャララ切れって言うとご理解いただければよいです。
句切れはどこ?どうやって見分ける?
句切れは、中学、高校で習ったのではないでしょうか。
どこで文が切れるのか、判断が難しいですよね。
そこで、私が過去に詠んだ「グルメ短歌」を例にとって、どこで句切れるのかを見ていきましょう。
初句切れ
酒進む とろけるチーズ チョイ辛の
悪魔チョリソー アラビアータや
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「酒進む」で切れます。
なんで酒が進むの?っていうのを2句目から4句目まで結論であるアラビアータを修飾してみました。
とろけるチーズとチョイ辛の悪魔チョリソーでつくったアラビアータで酒が進むのです。
初句切れによって、お酒が進むなぁ、という実感がこもります。
二句切れ
高七は 天ぷらひとすじ 夏目坂
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なかばに店あり 昇りはつづく
「高七」さんは、天ぷらひとすじ130年の老舗です。
夏目坂を登る途中にお店があって、まだ、坂の昇りがつづくのと同じようにお店はもっともっと高みを目指して昇っていくんだろうな。
っていう、お店の応援も兼ねた詩です。
そこまで推し量れなかいかもしれないですけど、想像の余地は残したほうがいいのです。
「夏目坂」っていうオシャレな名前の坂道をお店の発展に例えてみました。
高七さんは天ぷらひとすじ!で文意が切れているので、二句切れとなります。
さらに「ひとすじ」を結句の「昇りはつづく」で受けてみました。
三句切れ
焼きたての 風味ただよう カレーパン
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土曜のブランチ 至福の時間
焼きたての風味が漂ってくるのはカレーパンです。
土曜日のブランチは至福の時間です。
日常の幸せな一コマを切り取った歌です。
私が過去に詠んだ短歌でもっとも多かったのが三句切れでした。
百人一首のせいなのか、上の句と下の句って、句切れしやすいのではないかと個人的に思っております。
実は、ことばの切れ目でリズムが変わります。
もう一首。
ひき肉に カレーフレークと トマト缶
https://www.instagram.com/p/CPr5y_-lbZ3/?utm_source=ig_embed&ig_rid=bbc1eb1a-9b57-4a22-9a03-24e10e719ce2
とろとろなのに キーマみたいや
ひき肉にカレーフレークとトマト缶を入れました。
とろとろなのにキーマカレーみたいな出来栄えでしたよ。
上の句は先程の短歌とほとんど同じリズムです。
やきたて の ふうみ ただよう カレーパン
ひきにく に かれー フレークと トマトかん
今更、字余りに気づいたけど。「と」がある分、リズムが変わりましたね。
注目すべきは下の句。
どようの ブランチ しふく の じかん
とろとろ なのに キーマ みたいや
「どようの」の「の」はいらんかったし字余りでしたが、それを差し引いても四句をことばできると
どよう ブランチ = 3 + 4
とろとろ なのに = 4 + 3
と、微妙にリズムが変わりません?
結句も。
しふく の じかん = 3 + 1 + 3
キーマ みたいや = 3 + 4
ほら、印象変わりませんか?
「キーマみたいや」とか、関ジャニ∞の村上信五がいいそうやん。
知らんけど。
まぁ、何が言いたいかって言うと、句切れ×ことばの切れ目で無限のリズムが生めますやんってことです。
四句切れ
ガーリックの 薫るステーキ 食べたなら
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スタミナついた 夏よ来い来い
ガーリックの風味が薫るステーキを食べたらスタミナがついたよ。
夏よ、いつでも来るがよい!
ガーリックステーキでスタミナをつけた力強い短歌ですね。
夏よ来いと一度だけでなく来い来いと二度言うところにスタミナがついた様子が伺えますね。
句切れなし
ガンジーの ビーフカレーは ピリ辛で
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お肉ごろごろ 本格カレー
結句切れというのはなくて、句切れなしと呼びます。
ガンジーというカレーショップで提供されるビーフカレーはピリ辛でお肉がごろごろ入っており本格カレーです!
お店の宣伝みたいになってしまいました。
短歌は、説明しすぎず、詠み手に想像の余地を残したほうがよいとされます。
本格カレーと説明してしまいましたね。
本格カレーをイメージさせる表現にすべきでした。
例えば、結句を「ほんまものなり」にするとか。
本格カレーのカレーはすでにビーフカレーであることを伝えているので省略します。
そして、本格という言葉を言い換えます。
私がよくやるのは、「本格 言い換え」で検索します。
その中で音数や響きのよい言葉を選びます。
結構使えますよ。ぜひお試しください。
まとめ
短歌初心者が句切れ×ことばの切れ目で無限のリズムを生んだ事例は如何でしたでしょうか。
短歌は、決して「五・七・五・七・七」の一本調子だけではないんです。
同じ句切れでもことばの切れ目を変えれば無限のリズムを生めます。
言葉を言い換えたいときは「○○○ 言い換え」で検索するとよいでしょう。
○○○ は言い換えたい言葉。
参考図書はこちらです。
ちなみに短歌をはじめたいかたはこちらの記事をご参照ください。

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